#JCEJ 活動日記

日本ジャーナリスト教育センター(Japan Center of Education for Journalists)の活動を紹介しています!

仙台市と福島県いわき市で『東北ローカルジャーナリスト育成事業(取材で話を「聞き出す」力)』を開催しました

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)は、11月26日に仙台市、27日に福島県いわき市で「東北ローカルジャーナリスト育成事業」(取材で話を「聞き出す」力)を開催しました。鎌倉幸子さん(アカデミック・リソース・ガイド リレーションズ・ストラテジスト)を講師に迎え、取材で話を聞く際の基本姿勢や、良い質問をするためのスキルなどについて実践的に学びました。

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「聞く」と「聞き流す」の違い

鎌倉さんはまず「聞く」と「聞き流す」の違いを説明。「頷きながら話を聞くと理解した気になるが、聞き流してしまうことも増える」とし、常に相手の話に心を傾けることが重要だと強調しました。

この基本姿勢を踏まえ、相手に質問しながら聞く「Active Listening(積極的傾聴)」と、だまって話を聞く「Passive Listening(受動的傾聴)」という2つの手法に挑戦。鎌倉さんは、どちらの聞き方にせよ「まずは信頼関係を得ること。時間はかかるかもしれないが、『傾聴』する姿勢が大切」とアドバイスしました。

仙台会場で参加した市役所職員の女性は「聞くことは、信頼の構築だと思った。役所では一方的な広報になりがちだが、傾聴をしていかないと市民と一緒にまちを作っていけないと実感した」と話していました。

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「質問する力」を磨く

講座では、どうすれば取材で良い質問ができるかについても学びました。参加者は、相手が言ったことに対して即座に質問を5つ作るというアクティビティを体験。鎌倉の「やっぱりハンバーグは最高だね」という一言に対し、「自分で作ることはありますか」「付け合わせは何がいいですか」など様々な質問が飛び出しました。鎌倉さん自身も毎日訓練しているといい、一発勝負の取材で良い質問をするには日々の練習が大切だと話しました。

福島県で復興支援員をしている男性は「今の福島の状況は、外に発信しなくては意味がないと思い参加した。仕事で人に話を伺うことが多いが、質問を即座に作るアクティビティは日常のコミュニケーションにも活かせると思った」と話していました。

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「地域の外に伝える情報発信」をテーマに東北6県で開催した講座には、6日間で延べ100人以上が参加しました。復興庁の「新しい東北 情報発信事業」に選定されている『東北ローカルジャーナリスト育成事業』では今後、合宿形式で取材・執筆を学ぶプログラムも予定しています。詳細はJCEJホームページで更新していきますので、ご確認ください。

 

<講座で使用した資料はこちらからご覧いただけます>

http://www.slideshare.net/1192sachiko/ss-69562510

 

<これまでの講座の様子はこちらから>