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「外から大槌の良さを発信しよう」−東京でレポーター会議

1月12日、東京・豊洲区民館で大槌みらい新聞のレポーター編集会議が開催されました。大槌から現地責任者の松本裕樹さんと、スタッフの小澤房子さんをお招きし、15名の参加者と一緒に、大槌だけではなく、東京や横浜などでもレポーターを増やすための方針や記事の書き方について、議論しました。


■首都圏からも大槌の情報発信を

最初に参加者が自己紹介した後、松本さんが大槌みらい新聞の現状と町民レポーターの活動を説明しました。大槌みらい新聞は、新聞の発行だけではなく、もう一つの柱として、「町民と一緒に情報発信力を高める」ことを目指し、大槌で町民を対象とした写真教室や、撮影した写真の説明文を書くワークショップを行っていることを紹介しました。

デジタルカメラを買ってみたい」、「使い方をもっと詳しく知りたい」と興味を抱いた参加者には、町民レポーターになっていただくことをお願いしています。町民レポーターの方には、身の回りの出来事を写真に撮って、簡単な説明文をつけていただき、facebookや紙面に掲載しています。松本さんは「今日来て下さった方は、首都圏で行われている大槌関連のイベントをレポートしてください。facebookページへの投稿のご協力を、お願いします」と協力を呼びかけました。

■ブログを書くような気軽さで

続いて、高橋さんが、先日行かれた「大槌ふるさと会開催」という大槌出身で関東在住の方々が集まる会に関する記事と「きらり駅の封鎖」に関する記事を参考にして、どう書いたら良いのか説明しました。
高橋さんは「写真一つと短い文章で構わないので、日記を書いている方なら誰でも書けると思います。5W1Hを書いて、最後に意見や感想を加えると完成します。ブログを書くような気軽さで書いてください」と呼びかけました。

また、Facebookでシェアされやすい記事についても、松本さんにコツを教えていただきました。松本さんは「東京で行われた大槌町関連のイベントを4回くらいfacebookページに載せましたが、大槌の方が実際に来場したイベントの記事は『いいね!』を多く押されました。また、インパクトのある写真が大事です。新聞的な写真でなく、一風変わっている写真や、普段見慣れない写真は『いいね!』が多く集まります。さらに、撮った時の感想を入れると共感されたり、より多くシェアされたりする場合があります」と説明しました。

■さとうひろ美さんの思いを紹介

さらに、首都圏で行われている大槌関連のイベントの情報共有を行いました。全てを書くことは出来ませんが、大槌の復興のために今後どうしていくべきか熱い議論が交わされる場面もありました。
今回の会議の主催者でもある北田竹美さんは、注目すべき人物として、大槌町出身のシンガーソングライター、さとうひろ美さんを挙げました。

震災直後、大槌の情報を探していた時に、さとうさんのブログを見つけたそうです。さとうさんは、父が見つかっていない中で、募金活動を始め、約840万円を大槌町に寄付しました。北田さんが、さとうさんに直接お会いした時に、「大槌は閉鎖的で大嫌いでした。だけど、今になって町を見た時、理屈なしにこれはどうにかしなければいけないと思いました。あの町に生まれたから今の自分があります。人の温かさ、美しい海、山、街並みが今の自分の感性を作っています」とおっしゃていたそうです。

そのような視点を踏まえ、北田さんは、大槌みらい新聞は「住んでいる方が分からない良いところを紹介すること」が大きな目的であることを主張されました。

他にも、様々なテーマが議題にのぼり、活発な意見交換が行われました。
 
今後、NewsLabおおつちのページにおいて、首都圏のレポーターの方々の書いた記事を公開しますので、楽しみにしてください!

(学生運営委員:庄司智昭)

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