震災から1年半を迎えた今日、東日本大震災の鎮魂の祈りを込めた行脚供養会が行われました。
行脚には40名近いお坊さんたちが全国から集まり、二手に分かれて、笠を被りお経を唱えながら、旧役場前を出発し、江岸寺、大槌市街地、安渡海岸、赤浜海岸、吉里吉里、浪板をまわりました。
吉里吉里の海岸で地震が来た時間の14時46分を迎え、参列者は黙祷を捧げ、お焼香を行いました。
吉里吉里での行脚供養会では、多くの取材陣の中に大槌みらい新聞の記者として飛び込んでいきました。黙祷の中で写真を撮る緊張感はなかなか経験できないことでした。吉祥寺の住職、高橋さんは挨拶で「人は一人では生きて行くことができない。助け合って生きていくものです。私たちもみなさんが一日一日生きて行くことで力をもらっています。どうか力を合わせて前に進んで行きましょう」とお話ししていたことが、とても心に染みました。
また夜は、大念寺で行われていたサッカー日本代表のイラク戦のパブリックビューイングに行ってきました。お寺に着いてみると、なにやら音楽が!
そこでバンド演奏していたのがJバンド。浄土真宗のJだそうです。
各地の浄土真宗のお坊さんが集まってこのようなパブリックビューイングを過去にも4回主催して、今回で5回目になるそうです。過去には陸前高田と大船渡の仮設住宅で行い、140名を超える参加者が集まった時もあるそうです。
今回は30名程度の町民の方が集まって、終始笑い声や歓声が絶えない時間でした。
Jバンドのリーダー鈴木さんは「去年1年は悲しい顔ばかりみてきた。そろそろ楽しい事やろうよ、って思って。私達和尚が楽しめば、町民の方も気兼ねなく楽しめると思って。加えてお父さん世代が楽しめる夜のイベントを作りたかったんだ」とおっしゃっていました。
お坊さんとサッカー観戦というのはギャップがあるように当初感じましたが、鈴木さんのお話しを伺って、1年半だから、お坊さんだから、このような事をやる事に意味があるのだと感じました。これからも仮設やお寺で続けていくそうです。
震災から1年半。町をまわっていれば「あっと言う間の1年半」という人もいれば「やっと1年半」という人もいて、抱く思いは本当にそれぞれ異なると思います。
その中で、大槌みらい新聞を通して何が出来るか、もっと考え動いていきたいと再認識した一日でした。
(学生インターン・村上 あずさ)
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