#JCEJ 活動日記

日本ジャーナリスト教育センター(Japan Center of Education for Journalists)の活動を紹介しています!

東北から全国に発信する意味のある記事を「ローカルジャーナリスト育成事業」の執筆合宿を開催しました

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)が復興庁と取り組む「東北ローカルジャーナリスト育成事業」の執筆合宿が、2月10日から12日まで宮城県石巻市の「ヤフー石巻復興ベース」で開催されました。1月のキックオフ・ミーティング以降、東北各地で取材を進めていた参加者が原稿を持ち寄り、より良い作品にするためのブラッシュアップを2泊3日で行いました。

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1日目は、参加者それぞれが原稿の内容や狙いを説明。東北に昔から伝わる風習や農業などのテーマが発表されました。地域の外に伝わる記事にするため、指導役を務めるデスク陣からは厳しい意見も出されました。

関根和弘デスク(朝日新聞記者)は「テーマは面白いが、東北から発信する意味はどこにあるのか」と指摘。與那覇里子デスク(沖縄タイムス記者)は「誰に向かって書くかを意識してほしい。地域の課題を地域の中に伝えるのではない」と話しました。

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 2日目は、ヤフーニュース編集者の苅田伸宏デスクから、ヤフーニュースの概要説明が行われました。

1日4000本の配信記事から、すべて編集者による人力の作業で価値あるものを選んでいるヤフ一。1日あたり80-100本の記事がトピックスに掲載されます。苅田さんは「読まれる記事だけでなく、社会性、公共性の高い記事をいかに読んでもらうかが重要と考えている」と話しました。

苅田さんは、見出しのつけ方についても説明。ヤフートピックスでは「パッと見て分かるように13文字で表現している」「読者に誤解を与えるような、タイトルと内容の落差が大きいものはNG」と伝えました。

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レクチャー後は、それぞれの記事に見出しを付けることで、読者に何を一番伝えたいのかを考えるワークショップを行いました。デスク陣からは「地域名にニュースバリューがあるのか考えたほうがいい」「この切り口で行くんだ、ということを表してほしい」などの意見が出ていました。

記事は3月上旬からヤフーニュースに掲載される予定です。

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本プログラムは、復興庁の「新しい東北 情報発信事業」に選定された「ローカルジャーナリスト育成講座」の一環で、Yahoo!ニュースの協力を得て行われています。地域に暮らしながら、外に情報を発信できる「ローカルジャーナリスト」の育成を通じて、東北の新しい魅力を全国に届け、ヒトやモノを動かす循環を作り出すことを目的としています。