#JCEJ 活動日記

日本ジャーナリスト教育センター(Japan Center of Education for Journalists)の活動を紹介しています!

「タブーに挑む」宣言飛び出す。ジャーナリストキャンプ2014高知始まる

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)は「ジャーナリストキャンプ2014高知」を、4月26日から28日まで高知市で開催しました。全国から集まった新聞やネット、フリーの記者、NPO関係者、研究者ら多彩な参加者18人と、6人のデスクが、高知を舞台に取材し、後日記事を発表します。まずは、一日目の様子をお伝えします!

デスクごとに分かれた6チームは、朝からそれぞれ活動を開始。メンバー全員で集まって打ち合わせた西田亮介デスクのチームでは、何を題材に取材を進めるか、話し合っていました。「何を明らかにすれば地域にとって有用で、コンテンツとして面白いのか考えて」「仮説と問題意識をもっとクリアに」と、西田デスクからは早速、厳しい注文が出されていました。

夜は全体ディスカッション。会場は、土佐山アカデミーの協力で高知市の山間部に立つ交流施設「かわせみ」。写真はかわせみから見た土佐山の風景です。ここに至る途中は細い山道で、街灯もないので、夜になると「真っ暗」です。都会地で暮らす参加者が多いこともあり、敢えて選んだ会場でしたが、「漆黒の闇」と表現した参加者もいれば「思った以上にやばかった。これは絶対たどり着けない」とこぼした参加者もいて、衝撃を受けたようでした…

今回のキャンプのテーマは「自由」。全体ディスカッション1番手の朝日新聞依光隆明デスクは、いきなり「表現の自由とは言いながら、書き手がここからここまで、と制限してしまっているのではないか」と「タブーに挑む」宣言。他のチームに挑戦状を突きつけました。社会学者の開沼博デスクは「チームでは共通して、自由の中にある不自由、自由の中で消し去られるものを意識したい」と話しました。

続いて、各チームが順番に、検討している記事内容を報告。ギャンブル、限界集落、貧困問題、カツオ漁業、医療、子育て…。さまざまな題材が登場します。これに対し、他のデスクや参加者、JCEJ運営委員が「『自由』とどう絡めるのか?」「何がニュースなのか?」など、遠慮なく鋭い突っ込みを入れました。

特に、JCEJ運営委員が何度も問いかけたのが「あなただから書ける記事は何なのか」。どこかで見たことがあるような、いわゆる「紋切り型」の記事の構想を話す参加者に対し「あなたの経験やバックグラウンドを最大限生かした、あなたしか書けない切り口、記事を、もっともっと考えて」と注文しました。参加者は、質問を受け、あらためて、自分のオリジナリティと向き合い、考え直していました。

20時半から始まった全体ディスカッションは、日付をまたぎ、0時半ごろに終了。その後も深夜まで各チームで打ち合わせや議論が続きました。