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#JCEJ 活動日記

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)の活動を紹介しています!

「自分は果たして”拡声器”たれるだろうか」フォトジャーナリストを目指して

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)が11月10日に開催した『フォトジャーナリストから学ぶ「写真で伝える」ワークショップ』の様子を、苅部太郎さんにレポートして頂きました。

【概要はこちらから】

「自分はフォトジャーナリストとして、果たして"拡声器"たれるだろうか?」

先日の「写真で伝える」ワークショップに参加した帰り道、そんな問いが頭の中で繰り返し反芻されていました。

私は普段、写真と全く無関係の会社でサラリーマンをしつつ、フォトジャーナリストを目指して取材活動を細々と続けています。今回、著名な賞を受賞されるなど、新進気鋭のフォトジャーナリストとしてご活躍される安田菜津紀さんが都内でワークショップを開催されるということで、迷わず参加を決めました。

ワークショップは安田さんがフォトジャーナリストを志したきっかけの話から始まり、カンボジア東日本大震災後の東北での取材活動、「写真で伝える意味」を問うディスカッション、撮影技術レッスン、参加者が事前に提出した組写真のレヴューなど、とても盛り沢山の内容でした。また、参加者は映像関係、報道関係はもとより、会社員、NPO関係者や大学生など様々なバックグラウンドを持つ方々が集まっており、写真の素人・玄人を問わず同じ場を共有できたのはかなり刺激的でした。

今回のワークショップへの参加を通して、私が得たものは大きく二つあります。

第一に、私の組写真に対する安田さんのレヴューで、「伝えたいことを伝え切る」写真の組み方を学べたことです。これまで私は写真を組む際、感覚的に写真を選んでいたため、どれも似たり寄ったりの写真の寄せ集めになってしまっていました。そうではなく、例えば一人の顔のアップ、生活環境がわかるような引いた画、そこで起きている状況、生活感・日常感を表した画などをバランス良く意識的に組むことで、そこで起きている状況を十分に伝え切ることができるのだと学びました。

第二に、「フォトジャーナリストは人の心の扉を叩かなければならない。自分では声を出せない立場にいる人々の声を代弁する、拡声器的な存在にならなければならない」という安田さんの言葉を聞いて、フォトジャーナリズムについて自分なりの答えを出すことができたことです。

安田さんは航空機内雑誌に写真を発表したり、原宿でのミュージシャンとのコラボ写真展を開いたりして、普段はドキュメンタリー写真を見ない人々に、現地の声を届けることに成功しています。

「いかにさりげなく手に取るところに自分の写真を忍ばせるか。通常は届かないはずの人に届けるか。」

その意識があるかないかで、写真一枚を撮ることに対する気持ちの入り方や発表の方法まで、ガラリと変わるのだろうと思います。

私もフォトジャーナリストとして、伝えたい相手との距離感に応じてその音量を適切に調節できるような「拡声器」たれるよう、今後もより一層写真の腕を磨き続けていこうと思います。
(会社員/NGO LIVEonWIRE・苅部太郎)

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