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「一日一日が本当に濃く、無駄な日はない」大槌みらい新聞学生インターン感想.3

この夏に行った学生インターンの感想も最後になりました。「大槌みらい新聞」を立ち上げた学生インターンの感想3日目は立教大学の恩田なるみさんです。恩田さんは、第二陣として大槌で活動し「大槌みらい新聞」の目玉企画である町民カレンダーの撮影などを行ってくれました。

わたしがこのインターンを応募した理由は、被災地にまだ一度も行ったことが無かったことと、メディアを立ち上げるという、よくわからないけれど何だかとっても凄いことをするんだぞ感がするフレーズに惹かれたからです。
実際に大槌に行って活動したのは10日間。一日一日が本当に濃く、無駄な日なんてない。時間があれば自転車に乗って町へ繰り出し取材、取材…。文章にすると大変そうだし、確かにその時は目の前の目標にいっぱいいっぱいでしたが、一度もつらいと思ったことはありませんでした。ありきたりな言葉ではありますが、毎日が驚くことの連続で、学ぶことが沢山でした。

一番驚いたのは、想像以上に復興が進んでいないことでした。東京にずっといると、震災から一年経った今ではあまり被災地に関するニュースは伝わってきません。震災関連のニュースといえば、原発と、石巻陸前高田の復興の様子くらいです。私は当初そのニュースが全てだと鵜呑みにし、東北の復興はもうかなり進んでいるのだと思っていました。しかし実際大槌に行ってみると、まだ瓦礫の山は依然として残されており、当たり前のように仮設住宅が並んでいて、十分に情報が伝えられていなかったことに愕然としました。

またこのインターンで、私は、取材することの難しさを体感しました。取材するということは、人の話を聴き、ただ相槌を打つのではなく、相手が言いたいこと・伝えたいことを、会話を使ってうまく引き出さなければいけないのです。
おしゃべりを楽しむように話すのでは何も相手から得られないのです。そんなの当たり前だろ、と思うかもしれませんが、これが意外に難しい。話している相手は気心知れた友達ではなく、全く知らない、しかも地震津波という大変な思いをされた人たちである。最初の内はこの距離感を上手く縮めることに凄く手間取りました。他のインターン生や応援で来てくださっている記者の方の取材を観察しながら勉強し、少しコツをつかんでいったけれど、がむしゃらな部分が多々あったと思います。

しかし、この経験があったお陰で、何か伝えたいことがあるけれどうまくそれを表現できない人たちの代わりに、自分が代弁者となって多くの人たちに伝えられることができるような人物になりたいと強く思うようになりました。この2ヵ月間、インターン生・運営の方々、そして何より大槌町民の方々から沢山の事を教えて頂きました。本当に、ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします!

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