11月19日に日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)主催のワークショップ「ネットメディア収益化の肝、ネット広告のしくみを学ぶ」を行いました。講師はngi group の森嶋大樹さん。クライアントとメディアの間に位置する広告代理店、メディアレップの役割、さらにアドネットワークのしくみについてお話してもらいました。
従来型の純広告はクライアントとメディアの1対1で行われてきました。しかしアドネットワークによって多対多による広告のしくみが加わりました。クライアント側からすると小さい媒体にも載せることができ、メディア側からすると効率的な広告掲載が図れます。
ただし、純広告と比べて1/50の収益しかないというデメリットもあります。
クライアントからメディアまでの関係をわかりやすくマップ化したものは「カオスマップ」と呼ばれています。カオスの名に相応しく企業が乱立している状況です。
この乱立した状況がどのように整理されるのか、ということが今後の問題になります。そのなかで、クライアントとメディアの中間に位置する広告代理店、メディアレップをシステム化する流れもあります。
DSP(Demand-Side Platform)とSSP(Supply-side Platform)のセットは、自動的にクライアント側の広告効果を最大化させ、メディア側の収益を最大化させるので需要と供給をバランスよく最適化することができます。ただし、DSPはあくまで器なので、そこに入れる戦略ロジックはひとのよってつくられます。どのようにロジックをくみたてるのか、ということが問われることになります。
プライバシーの問題にも触れました。
インターネットを使用すると何気なく目にする広告ですが、クリックすることで個人の情報が集積されていきます。例えば、自動車保険の広告をクリックすることで保険に興味があるひとだと判定され、自動車保険の表示頻度が高くなることもあります。どこまで個人の情報を集積してよいのか、やりすぎるとプライバシーの侵害になってしまうので各社悩みながらされているようです。
ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。
次回のワークショップは12月17日(土)、ACADEMIC RESOURCE GUIDEの岡本真さんによる「ウェブサイトのお知らせをわかりやすく書くワークショップ」です。(イベントページはこちら)
ぜひご参加ください。
(学生運営委員・福武亨)