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#JCEJ 活動日記

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)の活動を紹介しています!

自分にとっての、働くことの意味

ワークショップ

私は社会人になって13年経ちますが、その間一度も転職したことがなく、自分自身のキャリアについてそれほど深く考えたことはありませんでした。自分がシステムエンジニアという比較的専門性の高い職種であること、若いころから勉強を積み重ねてきたという自負、そして所属しているのが安定している(少し前までは安定していた)マスコミ業界ということもあり、「キャリアとかそういうことを考えなくても自分は何とかなるだろう」と高をくくっていた、世間知らずな一面もあると思います。しかしここ数年で状況は一変しました。システムエンジニアとしての「賞味期限」が近づくなかで、業界全体に激震が走り、さらには学んできたものの市場価値が低下してきたのです。

少々前置きが長くなりましたが、そのような中、7月30日に参加したワークショップ『ジャーナリストとキャリア あなたの「働く」論を考える』は、「自分にとっての働くことの意味」を考え、そして自分自身のキャリアをみつめなおす、絶好の機会となりました。

キャリアカウンセラーのくりおねさん(@clione)による指導のもと実施された本ワークショップの目的は、キャリアを単なる「職歴」ではなく、「働くことを通して見た人生の軌跡」あるいは「人生そのもの」と定義したうえで、自分自身の『わたしの「働く」論』を導き出すことです。
ワークショップの具体的な内容については、学生運営の木村によるブログ記事をご参照ください。

さて、『わたしの「働く」論』と言われてもなかなか想像がつかないかもしれませんね。いずれもワークショップで例示されたものですが、例えば次のようなものがあります。

  • 働くこととは、「傍(はた)」を「楽(らく)」にすること
  • 働くこととは、自分に与えられた「GIFT」を使い「お店」を開け続け、人と社会に関わり続けること

ちなみに、私が『わたしの「働く」論』を考えるうえでヒントとなったのは、内田樹氏による次のことばです。

内田樹 | 街場のメディア論 (P30)

人の役に立ちたいと願うときにこそ、人間の能力は伸びる。それが「自分のしたいこと」であるかどうか、自分の「適性」に合うことかどうか、そんなことはどうだっていいんです。とにかく「これ、やってください」と懇願され、他にやってくれそうな人がいないという状況で、「しかたないなあ、私がやるしかないのか」という立場に立ち至ったときに、人間の能力は向上する。ピンポイントで、他ならぬ私が、余人を以ては代え難いものとして、召喚されたという事実が人間を覚醒に導くのです。

ワークショップではこうした『わたしの「働く」論』を、自分の「能力(何が得意か)」「動機(何をやりたいか)」そして「価値観(何をやる自分に意味・価値を感じるか)」を省みつつ、参加者間でディスカッションしながら考え、「自分にとって働くこととは何か」「なぜそう思うのか」そして「関連する経験やエピソード」の3つの要素で構成されるストーリーへと展開し、最後に参加者間で共有しました。一人で黙々と考えていると気が萎えてきそうなテーマなだけに、本ワークショップに採り入れられていた "お互いにリラックスし、オープンに本音を語ることができ、初めて会う人とも気軽に話せる"「ワールド・カフェ形式のディスカッション」という舞台は、とてもフィットしていると感じました。ワールド・カフェについては次のサイトをご参照ください。

本ワークショップで自分自身の『わたしの「働く」論』を考える際、私は自分がこれまで働いてきたなかでどのようなシーンで心を動かされたのかを振り返りました。どのようなときに嬉しかったのか、どのようなときに感動したのか、そういったことを思い出していました。そして自分には、自分が設計・構築したシステムによって人を喜ばせたい、という想いが強いことに気付きました。最終的に導き出した『わたしの「働く」論』が、「わたしにとって働くことは、社会に貢献し、身の回りにいる大切なひとたちを喜ばせるための手段」というものです。

自分自身の『わたしの「働く」論』に行きついたとき、心が少し晴れやかになったような気がしました。これを軸にこれから待ち受ける仕事上の困難を乗り越えていきたいと思います。

私は現在36歳、平均的に考えれば少なく見積もってもまだあと24年は働くことになるわけですから(私は一生働いていたいと思っています)、本ワークショップで自分自身の「働く」論を考えられたことは非常に良い経験となりました。「能力」「動機」「価値観」は時とともに変化するため、これからも時々『わたしの「働く」論』を考えてみたいと思います。みなさまもぜひ一度『あなたの「働く」論』を考えてみてはいかがでしょうか。仕事に対する姿勢が変わるかもしれません。

くりおねさん、この度は本当にありがとうございました。

(運営委員・赤倉 優蔵)

今回のワークショップレポート記事も残すはあと1本の予定です。次回もお楽しみに!
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先日アップした記事はこちら。ぜひご覧ください。
「ジャーナリストとキャリア あなたの「働く」論を考える」を行いました
「正解」ではなく「ルーツ」を見据える ― 私にとっての「働く」論